安倍首相辞職に対するニューヨークタイムスとBBCの論調

日本での報道を信用するならば、ニューヨークタイムスでは、何よりも、長期政権にもかかわらず、憲法改正が出来なかったことを注視しています。
客観的に見ればそうなのだろう、と思います。

BBCの原文をあげます。
He has strengthened Japan's defences and boosted military spending, but has been unable to revise the constitution's pacifist Article 9, which bans a standing army for anything other than self-defence.
「日本の防衛力を強めて、防衛費を増大した。しかし、平和主義の憲法第九条を改正することはできなかった。(九条は自衛権以外の軍事力の使用を禁止するもの)」

またしてもやられたな、という感じです。私たち日本人は、自衛隊自衛権を認めさせるかどうか、という議論として九条の改正を捉えていたわけです。

しかしBBCでは、ということはおそらく、日本以外の全ての国では、日本の自衛権は既に(おそらく当然のこととして )認められていて、日本での憲法改正論議は、それを越えた権利、いわば、平和憲法平和憲法といわれていることを完全に放棄することを議論していると捉えられているようです。(まあ、九条の改正というよりも、廃棄という捉え方でしょうか)

これは一つは、私たちも憲法解釈としていわれているように、九条は自衛権の放棄までは言っていない、という政府の解釈、説明が外国にも充分になされているのだろう、ということと、そもそも日本以外では、(日本政府の見解を待つまでもなく)自衛権までも放棄するなどということは考えの外にある、ということでしょう。

そりゃあ、BBCと同じように思っていたらアジアの人たちは緊張するでしょう。中国、韓国も抗議するでしょう。

すごいですね。一般人がインターネットでBBCを少し見るだけで知ることができることを、政府、マスコミが知らなかったわけはありません。

今はどう解釈したらいいのかもわかりませんので、今回はこれで終わります。
皆さんも、もしもその気があれば、お考え下さい。